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2019年7月 9日 (火)

2019年7月5日「性犯罪の根絶に向けた県警察の取り組みについて」質問しました!

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〇質問1

 性犯罪の根絶に向けた県警察の取り組みについて質問します。

 委員長、県警察に、【資料 福岡県における性犯罪の認知・検挙状況について】の作成を事前にお願いしております。お取り計らいのほどどうぞ宜しくお願いいたします。

 では、まず、資料について、ご説明をお願いします。

答1 

・性犯罪の認知件数につきましては減少傾向で推移し、昨年は381件となり、ここ数年、重要犯罪に占める性犯罪の割合は70パーセント前後となっております。

・一方、検挙率は増加傾向で推移し、平成28年(2016年)以降は70パーセント以上を維持しております。

・また、検挙されたもののうち、被害者と加害者の面識の有無については、面識ある者による犯行、いわゆる「面識犯」が昨年は43パーセントとなり、ここ2年間増加しております。

 

〇質問2

 ご説明にありましたように、性犯罪の認知件数が減少傾向にあることがわかりました。しかし、人口10万人あたりの認知件数である発生率は、9年連続全国ワースト2位となっています。このような不名誉なワースト記録を更新し続けていることは、極めて残念であると言わざるを得ません。

 重要犯罪全体も減少傾向にあることがわかりました。また、この5年の間、重要犯罪のうち、性犯罪は、7割前後を占め続けているということもわかりました。

 しかも、性犯罪は、ご案内のように、どの犯罪よりも暗数が多く、表に現れる認知件数は、氷山の一角であると言われていることを考えますと、実際には、重要犯罪に占める性犯罪の割合はもっと大きいのではないかということが推測されます。

 そこで、このような現状から考えますと、性犯罪は、県民生活を脅かす最大の課題となっているのではないかと思いますが、県警察はどのように認識しておられるのかお聞かせください。

 

答2

・性犯罪は、被害者の人格や尊厳を著しく侵害し、その心身に大きな被害を与える許されざる犯罪であると認識しております。

・県警察におきましては、平成24年(2012年)から県警察の三大重点課題の一つとして「性犯罪の抑止」を掲げ、予防、検挙及び被害者支援を柱とした組織一丸となった性犯罪抑止対策を推進しているところであります。

 

〇質問3

 2012年に「性犯罪の抑止」が三大重点課題となって7年目となります。この間の県警察のご努力は、性犯罪の検挙率が高まってきているということに現れており、このことは高く評価できるのではないかと思います。

 そこで、お聞きします。この5年間、検挙率が高まってきた要因は何であると考えておられますでしょうか?



答3 

・県警察では、関係機関と連携した防犯教育や広報啓発活動の推進、夜間における警戒活動の強化など、性犯罪の各種抑止対策を進めているところであります。

・また、発生時における最大限の人員を投入した迅速的確な初動捜査により、犯人の捕捉や防犯カメラ画像の科学捜査や各種捜査支援システムを活用するなどして、犯人の検挙に努めております。

・この「抑止」と「検挙」両面の取組に加え、被害者の希望する性別の警察官による事情聴取、女性警察官による証拠採取、病院への付添い、「性暴力被害者支援センター・ふくおか」との連携による証拠資料採取、など、被害者の精神的な負担を軽減し、被害にあったことを相談しやすい環境の整備等の取組を進めております。

・このような性犯罪に対する総合的な取り組みが、性犯罪の認知件数を減少させ、検挙率を向上させていると考えております。

 

〇質問4  

 次に、合意の立証についてお聞きします。

 一昨年の改正刑法の施行については、被害者らの声を反映し厳罰化が実現したことなどに評価の声が上がる一方で、不十分さを指摘する声もあります。

 ある民間団体の調査によれば、スウェーデン、ドイツ、英国、カナダ、米ニューヨーク州などが、暴行脅迫(violence and intimidation)要件を撤廃し、明確な合意がなければレイプである、「イエス」と言わない限り不同意によるレイプであると規定しています。さらに、スペインも昨年、同様の改正を行っています

 ところが、日本では、親などが加害者の場合を除き、暴行脅迫がなくても「強制性交等罪」に問えるのは、被害者が13歳未満の場合に限っており、13歳以上の場合には、暴行・脅迫、心神喪失などの厳しい要件が求められています。したがって、「同意があったこと」ではなく、「同意がなかったこと」を立証しなければならないのが現状です。

 

 そして、このような理由から、全国で無罪判決が相次います。

 今議会一般質問でわが会派の新井文子議員が触れましたように、報道によれば、県内でも、スノーボードサークルの飲み会で、テキーラなど数回一気飲みさせられ、嘔吐しても眠り込むなど、抵抗できない状態だった20代女性に乱暴したとして、準強制性交罪に問われた40代の男性に対し、福岡地裁久留米支部は3月12日、女性が抵抗できない状態だったことは認定したものの、女性が性交に同意していると男性が誤信する状況だったとして「故意」を認めず、無罪を言い渡しました。これに対し、検察側は3月26日、「判決の認定に承服しがたい」として控訴しています。また、この判決に対しては、専門家からも「女性は抵抗不能となるほど酒に酔っているのに、同意のそぶりを示せるわけがなく、論理的に苦しい判決だ」といった批判の声が上がっています。

 このような、アルコールや薬物を使った卑劣極まりない事件が増えてきているのではないかと危惧しています。

 そこで、できる限り被害直後に、アルコール濃度の測定や薬物の検出ができれば、アルコールや薬物の影響により、抵抗不能であったこと、合意を示すことなどできなかった状態であったことを、現行法のなかでも、より明確に立証しやすくなるのではないかと考えますが、県警察の見解をお聞かせください。

 

答4

・性犯罪捜査においては、犯行の態様、犯行現場、関係者の所持品等の保存状況、警察による被害認知の時期等、個々の事件の具体的状況に即して、DNA型資料を含む体液、指紋、足跡、防犯カメラ画像、目撃者の供述など、必要な証拠の採取(収集)を行っているところであります。

・しかし、どのような証拠を採取できるかは個別の事件の具体的な状況に左右され、また、事案の内容によって立証方法は様々であるため、一概に申し上げることはできませんが、一般論で申し上げますと、被害者からの聴取等により、飲酒や薬物の影響による被害が疑われる場合は、アルコール検知などの捜査を行うほか、薬物検査のために被害者から同意を得た上で尿の提出を受けるなど、認知の初期的段階で、迅速・的確に必要な証拠収集に努めております。

 

〇質問5 

 啓発のあり方についてです。

 県警察は、これまで、自己防衛教育(SDE)、性犯罪防止DVDなど、性犯罪に関する「防犯意識の向上」に取り組んでこられました。この間のご努力は一定評価するものではありますが、この「防犯意識の向上」のための施策が、被害にあったのは「暗い夜道をひとりで歩いていたから」「露出の多い服を着ていたから」「毅然として断わらなかったから」などと、誤った自己責任論をさらに強化することになるのではないかと懸念しています。

 そうならないためには、チラシ、冊子、動画など啓発資料の中に、「もし万一被害にあったとしても、被害者が悪いのではない。あくまでも悪いのは加害者である。」、そして「安心して相談できる窓口がある」ということについて、必ずきちんと入れ込むことが必要だと考えます。また、これらの啓発資料の作成に際しては、性暴力被害者支援センター・ふくおか関係者などの専門家の意見をしっかりと取り入れていただきたいと思いますが、いかがでしょうか?

 

答5 

・県警察では、性犯罪の被害を未然に防止するため、被害実態の分析に基づく具体的な注意喚起を行っておりますが、それと同時に「悪いのは犯人、でも少しだけ防犯意識を持ち歩こう」というフレーズを取り入れた動画の制作など、「被害者が悪いのではない」というメッセージの発信にも取り組んでおります。

・また、リーフレットなどの啓発資料において、「安心して相談できる窓口」についても紹介し、周知を図っているところであります。

・今後も、性犯罪の抑止に実効ある広報・啓発に努めてまいります。その際、被害者へのメッセージや相談窓口の周知について配意するとともに、啓発資料の作成には、有識者の意見を取り入れることも検討していきたいと考えております。

 

〇質問6

 「啓発資料の作成には有識者の意見を取り入れることも検討」していただけるとのこと、ぜひ前向きにご検討をお願いできればと思います。性犯罪は大変デリケートで、言葉一つ表現一つで、被害者を傷つけてしまったり、相談する気力を奪われてしまったりする可能性がありますので、有識者の意見は大変重要だと思います。

 では、最後に、性犯罪の根絶に向け、お聞きします。

 本県では、本年2月21日に「福岡県における性暴力を根絶し性被害から県民等を守るための条例」いわゆる「性暴力根絶条例」が成立し、3月に公布、一部施行されています。この条例は、議員提案によるもので、阿部弘樹前議員を座長とする、主要4会派の議員で構成された「福岡県議会議員提案政策条例検討会議」において、県警察、性暴力被害者支援センター・ふくおか、弁護士会などの関係団体、パブリックコメントに寄せられた意見を反映しながら検討を重ね作られたものです。

 第三条には、基本理念として、「県民全ての力で性暴力を根絶し、被害者も加害者も加害者も出さない社会、性暴力を許さず、被害者に寄り添う心を共有する社会をつくる」「性暴力および被害者に関する誤った自己責任論や偏見を払しょくし、その実情の正しい理解を深め、かつ広めることにより、被害者に対する二次的加害行為も、また、根絶しなければならない」と謳っています。

 そこで、県警察としてこの条例をふまえ、改めて性犯罪の根絶に向けた決意をお願いします。

 

答6

・県警察といたしましては、いわゆる「性暴力根絶条例」の基本理念に基づきまして、関係機関等と連携を図り、性暴力を根絶し、被害者も加害者もださない社会、性暴力を許さず、被害者に寄り添う心を共有する社会を目指し、予防対策、検挙対策、被害者支援対策を柱に性犯罪の根絶に向けた活動を強力に推進してまいります。



 有難うございました。福岡県においては、警察、行政、議会が一体となって、全国に先駆けて、性犯罪・性暴力の根絶に大きな一歩を踏み出すことができたように思います。条例の理念を実現するための、県警察の今後の一層の取り組みをお願いいたしまして、質問を終わります。

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