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2019年7月

2019年7月12日 (金)

新しい役割を拝命しました!

6月定例会最終日に、次の通り、県議会内の役職を拝命いたしました。その他、会派や党や地域での役割もいただいております。県民福祉の向上のため、今期もがんばります!

【県議会での役割】

「国際化・多文化共生社会調査特別委員会」委員長

「福祉労働環境常任委員会」委員

「福岡県福祉のまちづくり協議会」委員

「福岡県社会福祉審議会」委員

【会派での役割】

「民主県政クラブ県議団」副幹事長

【政党での役割】

「立憲民主党福岡県総支部連合会」幹事

【その他】

福岡県立筑紫丘高等学校同窓会理事

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2019年7月 9日 (火)

2019年7月5日「性犯罪の根絶に向けた県警察の取り組みについて」質問しました!

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〇質問1

 性犯罪の根絶に向けた県警察の取り組みについて質問します。

 委員長、県警察に、【資料 福岡県における性犯罪の認知・検挙状況について】の作成を事前にお願いしております。お取り計らいのほどどうぞ宜しくお願いいたします。

 では、まず、資料について、ご説明をお願いします。

答1 

・性犯罪の認知件数につきましては減少傾向で推移し、昨年は381件となり、ここ数年、重要犯罪に占める性犯罪の割合は70パーセント前後となっております。

・一方、検挙率は増加傾向で推移し、平成28年(2016年)以降は70パーセント以上を維持しております。

・また、検挙されたもののうち、被害者と加害者の面識の有無については、面識ある者による犯行、いわゆる「面識犯」が昨年は43パーセントとなり、ここ2年間増加しております。

 

〇質問2

 ご説明にありましたように、性犯罪の認知件数が減少傾向にあることがわかりました。しかし、人口10万人あたりの認知件数である発生率は、9年連続全国ワースト2位となっています。このような不名誉なワースト記録を更新し続けていることは、極めて残念であると言わざるを得ません。

 重要犯罪全体も減少傾向にあることがわかりました。また、この5年の間、重要犯罪のうち、性犯罪は、7割前後を占め続けているということもわかりました。

 しかも、性犯罪は、ご案内のように、どの犯罪よりも暗数が多く、表に現れる認知件数は、氷山の一角であると言われていることを考えますと、実際には、重要犯罪に占める性犯罪の割合はもっと大きいのではないかということが推測されます。

 そこで、このような現状から考えますと、性犯罪は、県民生活を脅かす最大の課題となっているのではないかと思いますが、県警察はどのように認識しておられるのかお聞かせください。

 

答2

・性犯罪は、被害者の人格や尊厳を著しく侵害し、その心身に大きな被害を与える許されざる犯罪であると認識しております。

・県警察におきましては、平成24年(2012年)から県警察の三大重点課題の一つとして「性犯罪の抑止」を掲げ、予防、検挙及び被害者支援を柱とした組織一丸となった性犯罪抑止対策を推進しているところであります。

 

〇質問3

 2012年に「性犯罪の抑止」が三大重点課題となって7年目となります。この間の県警察のご努力は、性犯罪の検挙率が高まってきているということに現れており、このことは高く評価できるのではないかと思います。

 そこで、お聞きします。この5年間、検挙率が高まってきた要因は何であると考えておられますでしょうか?



答3 

・県警察では、関係機関と連携した防犯教育や広報啓発活動の推進、夜間における警戒活動の強化など、性犯罪の各種抑止対策を進めているところであります。

・また、発生時における最大限の人員を投入した迅速的確な初動捜査により、犯人の捕捉や防犯カメラ画像の科学捜査や各種捜査支援システムを活用するなどして、犯人の検挙に努めております。

・この「抑止」と「検挙」両面の取組に加え、被害者の希望する性別の警察官による事情聴取、女性警察官による証拠採取、病院への付添い、「性暴力被害者支援センター・ふくおか」との連携による証拠資料採取、など、被害者の精神的な負担を軽減し、被害にあったことを相談しやすい環境の整備等の取組を進めております。

・このような性犯罪に対する総合的な取り組みが、性犯罪の認知件数を減少させ、検挙率を向上させていると考えております。

 

〇質問4  

 次に、合意の立証についてお聞きします。

 一昨年の改正刑法の施行については、被害者らの声を反映し厳罰化が実現したことなどに評価の声が上がる一方で、不十分さを指摘する声もあります。

 ある民間団体の調査によれば、スウェーデン、ドイツ、英国、カナダ、米ニューヨーク州などが、暴行脅迫(violence and intimidation)要件を撤廃し、明確な合意がなければレイプである、「イエス」と言わない限り不同意によるレイプであると規定しています。さらに、スペインも昨年、同様の改正を行っています

 ところが、日本では、親などが加害者の場合を除き、暴行脅迫がなくても「強制性交等罪」に問えるのは、被害者が13歳未満の場合に限っており、13歳以上の場合には、暴行・脅迫、心神喪失などの厳しい要件が求められています。したがって、「同意があったこと」ではなく、「同意がなかったこと」を立証しなければならないのが現状です。

 

 そして、このような理由から、全国で無罪判決が相次います。

 今議会一般質問でわが会派の新井文子議員が触れましたように、報道によれば、県内でも、スノーボードサークルの飲み会で、テキーラなど数回一気飲みさせられ、嘔吐しても眠り込むなど、抵抗できない状態だった20代女性に乱暴したとして、準強制性交罪に問われた40代の男性に対し、福岡地裁久留米支部は3月12日、女性が抵抗できない状態だったことは認定したものの、女性が性交に同意していると男性が誤信する状況だったとして「故意」を認めず、無罪を言い渡しました。これに対し、検察側は3月26日、「判決の認定に承服しがたい」として控訴しています。また、この判決に対しては、専門家からも「女性は抵抗不能となるほど酒に酔っているのに、同意のそぶりを示せるわけがなく、論理的に苦しい判決だ」といった批判の声が上がっています。

 このような、アルコールや薬物を使った卑劣極まりない事件が増えてきているのではないかと危惧しています。

 そこで、できる限り被害直後に、アルコール濃度の測定や薬物の検出ができれば、アルコールや薬物の影響により、抵抗不能であったこと、合意を示すことなどできなかった状態であったことを、現行法のなかでも、より明確に立証しやすくなるのではないかと考えますが、県警察の見解をお聞かせください。

 

答4

・性犯罪捜査においては、犯行の態様、犯行現場、関係者の所持品等の保存状況、警察による被害認知の時期等、個々の事件の具体的状況に即して、DNA型資料を含む体液、指紋、足跡、防犯カメラ画像、目撃者の供述など、必要な証拠の採取(収集)を行っているところであります。

・しかし、どのような証拠を採取できるかは個別の事件の具体的な状況に左右され、また、事案の内容によって立証方法は様々であるため、一概に申し上げることはできませんが、一般論で申し上げますと、被害者からの聴取等により、飲酒や薬物の影響による被害が疑われる場合は、アルコール検知などの捜査を行うほか、薬物検査のために被害者から同意を得た上で尿の提出を受けるなど、認知の初期的段階で、迅速・的確に必要な証拠収集に努めております。

 

〇質問5 

 啓発のあり方についてです。

 県警察は、これまで、自己防衛教育(SDE)、性犯罪防止DVDなど、性犯罪に関する「防犯意識の向上」に取り組んでこられました。この間のご努力は一定評価するものではありますが、この「防犯意識の向上」のための施策が、被害にあったのは「暗い夜道をひとりで歩いていたから」「露出の多い服を着ていたから」「毅然として断わらなかったから」などと、誤った自己責任論をさらに強化することになるのではないかと懸念しています。

 そうならないためには、チラシ、冊子、動画など啓発資料の中に、「もし万一被害にあったとしても、被害者が悪いのではない。あくまでも悪いのは加害者である。」、そして「安心して相談できる窓口がある」ということについて、必ずきちんと入れ込むことが必要だと考えます。また、これらの啓発資料の作成に際しては、性暴力被害者支援センター・ふくおか関係者などの専門家の意見をしっかりと取り入れていただきたいと思いますが、いかがでしょうか?

 

答5 

・県警察では、性犯罪の被害を未然に防止するため、被害実態の分析に基づく具体的な注意喚起を行っておりますが、それと同時に「悪いのは犯人、でも少しだけ防犯意識を持ち歩こう」というフレーズを取り入れた動画の制作など、「被害者が悪いのではない」というメッセージの発信にも取り組んでおります。

・また、リーフレットなどの啓発資料において、「安心して相談できる窓口」についても紹介し、周知を図っているところであります。

・今後も、性犯罪の抑止に実効ある広報・啓発に努めてまいります。その際、被害者へのメッセージや相談窓口の周知について配意するとともに、啓発資料の作成には、有識者の意見を取り入れることも検討していきたいと考えております。

 

〇質問6

 「啓発資料の作成には有識者の意見を取り入れることも検討」していただけるとのこと、ぜひ前向きにご検討をお願いできればと思います。性犯罪は大変デリケートで、言葉一つ表現一つで、被害者を傷つけてしまったり、相談する気力を奪われてしまったりする可能性がありますので、有識者の意見は大変重要だと思います。

 では、最後に、性犯罪の根絶に向け、お聞きします。

 本県では、本年2月21日に「福岡県における性暴力を根絶し性被害から県民等を守るための条例」いわゆる「性暴力根絶条例」が成立し、3月に公布、一部施行されています。この条例は、議員提案によるもので、阿部弘樹前議員を座長とする、主要4会派の議員で構成された「福岡県議会議員提案政策条例検討会議」において、県警察、性暴力被害者支援センター・ふくおか、弁護士会などの関係団体、パブリックコメントに寄せられた意見を反映しながら検討を重ね作られたものです。

 第三条には、基本理念として、「県民全ての力で性暴力を根絶し、被害者も加害者も加害者も出さない社会、性暴力を許さず、被害者に寄り添う心を共有する社会をつくる」「性暴力および被害者に関する誤った自己責任論や偏見を払しょくし、その実情の正しい理解を深め、かつ広めることにより、被害者に対する二次的加害行為も、また、根絶しなければならない」と謳っています。

 そこで、県警察としてこの条例をふまえ、改めて性犯罪の根絶に向けた決意をお願いします。

 

答6

・県警察といたしましては、いわゆる「性暴力根絶条例」の基本理念に基づきまして、関係機関等と連携を図り、性暴力を根絶し、被害者も加害者もださない社会、性暴力を許さず、被害者に寄り添う心を共有する社会を目指し、予防対策、検挙対策、被害者支援対策を柱に性犯罪の根絶に向けた活動を強力に推進してまいります。



 有難うございました。福岡県においては、警察、行政、議会が一体となって、全国に先駆けて、性犯罪・性暴力の根絶に大きな一歩を踏み出すことができたように思います。条例の理念を実現するための、県警察の今後の一層の取り組みをお願いいたしまして、質問を終わります。

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2019年7月 8日 (月)

2019年7月5日「医療的ケアを必要とする子どもへの教育保障について」質問しました!

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 医療的ケアを必要とする子どもへの教育保障について、質問します。

 

 委員長、執行部に【資料 医療的ケアを必要とする児童生徒数等について】の作成をお願いしておりますので、お取り計らいのほどどうぞ宜しくお願いいたします。

 医学の進歩を背景として、NICU等に長期入院した後、引き続き人工呼吸器や胃ろう等を使用し、たんの吸引等の医療的ケアが日常的に必要な子ども、いわゆる「医療的ケア児」の数が増加しています。全国的に、2006年(平成18年)からの10年で約2倍に増加し、現在では1万8千人を超えており、支援体制の確立が急がれています。

 国においては、3年前の2016年(平成28年)に「児童福祉法」が改正・施行され、「医療的ケア児」の存在が初めて法律に明記され、「医療や福祉に加えて、教育の面でも支援が受けられるように努めなければならない」とされました。

 

〇質問1

 そこで、まず、県内には、義務教育段階における医療的ケアを必要とする児童生徒はどのようになっているのでしょうか、資料上段の表を使って、ご説明願います。

 

答1 

・義務教育段階の医療的ケアを必要とする児童生徒数については、平成27年度(2015年度)で245人、直近の平成30年度で287人、近年、増加傾向にある。

・平成30年度でみると、287人のうち、272人が特別支援学校に、15人が小・中学校に在籍している。

 

〇質問2

 医療的ケアを必要とする児童生徒が、近年増加傾向にあり、そのほとんどが特別支援学校に通っているということがわかりました。では、特別支援学校においては、看護職員の配置状況はどうなっているのか、資料下段の図を使って、ご説明ねがいます

 

答2

・平成19年度(2007年度)で、事業対象者数が32人に対して、看護職員が13人。直近の令和元年度(2019年度)で、事業対象者が89人に対して、看護職員が42人。近年増加傾向にある。



〇質問3

 医療的ケア児の増加にあわせて、看護職員も増員されてきているとのことですね。

 先日、私も実際に、ある県立特別支援学校を訪問させていただき、とても丁寧な心のこもった医療的ケアが行われているという感想をもちました。子どもたちは、医療的ケアを受けながら、安心して楽しそうに学んでいる様子で、学校関係者の皆さまのご努力に感銘を受けまたところです。

 では、次に、市町村立の小中学校の状況についてお聞きしたいと思います。

 医療的ケアを必要とする子どもたちのなかには、歩いたり活発に動き回ったりすることが可能な子どもから、寝たきりの重症心身障がい児まで、さまざまです。なかには、自宅から通いやすい地域の小・中学校に通うことを選ぶ場合もあるかと思いますが、県内の小中学校では、医療的ケアを担う看護職員がきちんと配置されているのかお聞きします。



答3

 平成30年度は看護師配置はありませんでしたが、今年度は、政令市を除き、少なくとも、2市で2人の対象者に看護師3人を配置している。

 

〇質問4 

 今年度の医療的ケアを必要とする児童生徒の数はデータがないとのことですが、これまでの推移から「その他の市町村立」には10人前後の子どもがいることが推測されます。このような状況で、3人の看護師の配置で十分なのか、懸念せざるを得ません。

 文部科学省が設置した「学校における医療的ケアの実施に関する検討会議」が、本年2月28日に公表した「最終まとめ」には、「近年では、児童生徒に必要とされる医療的ケアの内容は、より熟練を要し、複雑化している状況にあることから、教育委員会において、看護職員等を十分に確保し、継続して安定的に勤務できる体制を整備するとともに、各学校に医療的ケア児の状態に応じた看護職員等の適切な配置を行うことが必要」と記されています。

 そこで、地域の小中学校においても、看護職員の適切な配置は重要と考えますが、小中学校の医療的ケアの看護職員の配置について、県教委はどのような取り組みをしているのか、お聞かせください。

 

答4

・市町村に対して、看護職員の配置について、補助対象経費の3分の1以内を国が補助し、あわせて地方交付税措置がなされる制度の活用の働きかけを行う。

・県でこれまで取り組んできた特別支援学校医療的ケア体制整備事業で蓄積した様々なノウハウをもとに、必要な指導助言を行う。

 

〇質問5

 県教委の市町村への働きかけについてはわかりました。ある研究論文は、医療的ケアを必要とする児童とともに学校生活を送ることは、児童の対人的な援助をしようとする思いやりの心を育み,さらにその思いやりを自発的な行動に移すことを体験的に学んでいる可能性を示唆しています

 引き続き、特別支援学校だけでなく、地域の小中学校においても、医療的ケアに携わる看護職員を配置し、医療的ケアの子どもたちの可能性を最大限発揮できるよう、しっかり教育保障をしていただきますよう、どうぞ宜しくお願いいたします。

 また、看護職員を配置している小中学校がある近隣の市町村に越境して通えるようにするなど、広域的対応についても検討していただきますよう、要望しておきます。

 さて、県立特別支援学校にいては、医療的ケアの体制は少しずつ充実してきていることはわかりました。しかし、保護者が常に教室に付き添って見守らなければならず重い負担を強いられている場合があるのではないかという懸念が残ります。この点について、「特別支援学校医療的ケア整備事業の実施要綱の見直しが行われたと聞いていますが、どのような見直しが行われたのかお聞かせください。

 

答5

・平成26年(2014)1月に要綱を改正し、児童生徒が在校中は原則として構内に待機する旨の規定を削除

・校外学習に同行し医療的ケアを実施する規定は原則として残しつつ、校外学習の内容や校内体制により校外学習への同行を要しない場合がある旨を新たに規定

・以上のような保護者の校内待機の見直しをはかったもの

 

〇質問6

 これまでどのような見直しが行われてきたか、よくわかりました。文部科学省が本年3月に発出した通知には、保護者の付き添いは、「真に必要と考える場合に限るよう努めるべきである」などとして。今後も引き続き、適切な対応をお願いいたします。

 さて、次に、大規模災害による停電などで電源を喪失したとき、県立特別支援学校では医療的ケアがしっかり対応できる体制になっているのか、この点についてお聞きします。

 

答5

・大規模災害による停電などで電源を喪失した場合に備え、県立特別支援学校に、看護職員配置校には主導吸引器1台を配備、特に、電源が必要な医療的ケア児が多い学校には発電機1台を配備している。

・医療機器を使用する医療的ケア児がいる場合、電源の確保や日頃から必要とする医療機器バッテリー作動時間の確認等の点検を行うとともに、停電時の対応を学校関係者と保護者で事前に確認しておくよう、県立特別支援学校を指導していく。

 

〇質問7

 最後に、特別支援学校および小中学校における医療的ケアの充実に向け、吉田副教育長の決意をお聞かせください。

 

答7

・児童生徒の教育を受ける機会を確保するには、学校において安全・安心な医療的ケアが安定的に行われることが必要。

・このため、一人ひとりの児童生徒の状態と教育的ニーズを丁寧・慎重に見極め、看護職員と教職員が、本人・保護者との信頼関係の下、不安なく、自信を持ってケアに取り組める環境を整えることが重要である。

・今後とも、看護職員については研修の充実や人材の確保に努め、県立特別支援学校に対しては医療的ケアに関する最新情報や留意点等と示すとともに、市町村教育委員会に対しては適切な指導助言を行い、学校における医療的ケアの改善・充実を図っていく

*正式な質疑の内容は、県議会HPをご参照ください。

 

 

 








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2019年7月3日「水素関連産業の振興について」質問しました!

 民主県政クラブ県議団の堤かなめです。

 本日も九州各地で、大雨による被害が心配されております。温室効果ガスの増大が引き起こすとされている異常気象、大規模災害は、地球規模の問題であります。その長期的ではありますが根本的な解決につながることを願って、水素関連産業の振興について、お聞きします。

 水素はほぼ地球上に無限に存在し、電気と違って貯めて運ぶこともできます。水素の製造過程で、温室効果ガスを排出するのではあまり意味がありませんが、風力、太陽光、水力などの再生可能エネルギーを使って、水から「水素」をつくることができれば、まさに理想のクリーン・エネルギーとなります。

 また、わが会派の代表質問において述べましたように、水素燃料電池の普及は、再生可能エネルギーの供給変動による問題、出力制御の問題も解決できる可能性も高めます。なぜなら、再生可能エネルギーの供給源から発生した電気を水素に変換することにより、エネルギーを大きなタンクに貯蔵し、必要に応じて再び放出することができるからです。  

 さらに、再生可能エネルギーを利用した「水素社会」が実現すれば、自国でエネルギーを賄う「エネルギーの自給自足・地産地消」が可能となります。現在、我が国は、石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料をほぼ全量を輸入しており、その総額は年間約16兆円にのぼります。最近何かと話題の年金の税負担分が約13兆円、文部科学省予算が約5兆円であることと比較すると、この16兆円がいかに巨額かがわかると思います。「水素社会」が実現し化石燃料の輸入を減らすことができれば、国の富の流出を防ぎ、国民・県民の暮らしをもっと豊かにできることになります。すなわち、水素エネルギーは、環境やエネルギー、産業といった政策分野の課題解決にも有効であると考えています。

 

〇質問1

 そこで、お聞きします。県では、水素エネルギーにいち早く着目し、全国に先駆けて取り組みを行ってきたところですが、水素エネルギー分野における本県の強みについて、改めてご説明願います。

 

答1

・九州大学には、「水素材料先端科学研究センター」(ハイドロジーニアス)など4つの研究機関が集積しており、世界最先端の研究が行われています。

・また、本県には、金属加工や電子部品製造、ゴム製造など、水素分野に高い潜在力を持つ「ものづくり企業」が集積しております。

・さらに、糸島市の「水素エネルギー製品研究試験センター」(ハイトレック)では、高圧水素ガスを使用した多様な試験や、水素ステーション用大型タンクの耐久性試験ができる設備を備え、企業の製品開発を支援する体制が整っており、県内企業はもちろん、全国の企業から広くご利用いただいております。

・このように、基礎研究から製品開発、開発した製品の試験に至るまで一貫して担えることが、本県の強みであると考えます。

 

〇質問2

 水素エネルギー分野の本県の強みについて、理解できました。言うまでもなく、自動車関連産業も本県の強みであります。

 近年では、世界各国では急速にガソリン車から電気自動車(EV)への転換、いわゆるEVシフトが起こっています。その勢いに押され、水素燃料自動車(FCV)の存在感は薄れがちではないかと思っておりました。しかし、FCVの車は、EVに比べて、充填にかかる時間が短く、1回の充填によって走行できる距離が長いという利点があります。したがって、中国・米国・欧州大陸など、都市間の輸送距離が長い国では、FCVが優位になる可能性があります。実際に、欧米の自動車メーカーは、FCVの販売を立て続けに発表し、アメリカのカリフォルニア州や中国でも、FCVの大幅普及を目指しているとのことです。

 このようななか、本県が、全国に先駆けて、水素に着目し、FCVの普及に向けて様々な施策を展開してこられたことは、高く評価したいと思います。また、現在、県内には110台のFCVが走っており、10か所に水素ステーションが開設されているとのことです。

 そこで、今後、FCVのさらなる普及に向けてどのような取り組みを行っていくのかお聞かせください。

 

答2

・委員ご指摘のとおり、FCVは、同じく環境性能に優れるEVとともに、それぞれが持つ優位性により、すみ分けが進み、将来普及していくと考えています。

・県では、引き続き、県内各地でFCVの展示や試乗会を行う「ふくおかFCVキャラバン」や、それを九州各県に拡げた「九州FCVキャラバン」を実施し、FCVの認知度向上を図るととおに、民間事業者の水素ステーション整備を働きかけるなど、FCVの普及とそれに不可欠な水素ステーションの整備を一体的に進めてまいります。

 

〇質問3

 次に、水素関連産業の育成についてです。

 いまや水素で走るのは、車だけではなくなってきています。再生可能エネルギー由来の水素で走る船や鉄道の研究開発が、世界各国で進められており、船舶や鉄道の世界にも水素の波が押し寄せつつあるとのことです。

 報道によれば、トヨタが支援する船舶、エナジー・オブザーバー号は、太陽光・風力・水力発電を利用して、海水から水素を取り出すことが可能となっており、世界で初めて、水素を自給自足する燃料電池船として航海できる船ということです。

 また、フランスのアルストム社が開発した、世界初の水素をエネルギーとする燃料電池列車が、昨年、ドイツで実用化され営業運転を開始しました。2021年からはドイツ国内でさらに14車両の水素列車が運行される見込みとのことです。ドイツでも、地方の運行本数の少ない路線で電気の架線を設置・維持するのは無駄が多いため、そのような路線では現在もディーゼル車が多く利用されていますが、水素で走る列車が導入されれば、架線がない場所でも環境に優しい列車の運行が可能となります。

 我が国でも、先月4日、JR東日本(東日本旅客鉄道)は、水素燃料電池で走る列車を開発し、2020年代半ばの実用化を目指すと発表しました。

 本県としても、全国に先駆けて水素エネルギーに着目し、「水素先進県」、フロントランナーとして、水素関連産業の振興に取り組んでこられましたことは高く評価したいと思います。

 そこで、水素関連産業に、県内企業が参入し、ビジネス展開を成功させ、成長していることも重要であると考えますが、県はどのような支援策を展開しているのかお聞きします。

 

答3

・県では、産学官で設立した「福岡水素エネルギー戦略会議」を中核に、研究開発や産業育成などに取り組んできました。

・県内企業に対しては、①水素エネルギー分野への参入機運を高めるためのセミナー等の開催②技術アドバイザーや工業技術センターによる技術支援③新製品開発を後押しする製品開発助成④完成した製品のビジネス展開を支援する大規模展示会への出展や、メーカーとのマッチングを図る技術提案会の開催など、啓発から技術開発、製品開発、販路拡大まで一貫した支援を行っているところです。

 

〇質問4

 県内の水素関連産業の育成に、本県が精力的に取り組んでいることがわかりました。

 では、県内企業の製品化の状況についてお聞かせください。 

 

答4

・本県には、自動車関連企業をはじめ、優れた技術をもつものづくり企業が数多く集積しております。

・こうした企業の持つ技術シーズを生かし、①FCVの水素充填部の部品、②水素ステーション用の高圧水素配管用部品や各種センサー、③エネファーム用の主要部品、④高い耐久性を有した高圧水素用ゴムパッキンなど、これまでに19件が製品化されております。

 

〇質問5

 19件が製品化されているとのことで、評価に値するかと思います。

 では、今後の県内企業のさらなる育成のために、どのように取り組んでいくのかお聞きします。

 

答5

・現在、CO2排出量が多く、その対策が課題となっている物流分野に着目した水素関連メーカーでは、物流施設向けの多様な水素関連製品の開発が進められております。

・このため、今年度からは新たに、①水素関連メーカーと連携し、新製品の開発状況に応じて、参入意欲がある企業を対象とした参入研究会を開催するほか、②県内物流施設における水素関連製品の普及を図るため、物流施設の現状や、製品導入可能性の調査に取り組む考えです。

 

〇質問6

 物流分野においては、とりわけ可能性が大きいということですね。

 さて、すでにご案内のように、日本は、エネルギー資源の多くを輸入に頼っています。日本のエネルギー自給率はおよそ8%で、OECD35カ国中34位。このように資源を他国に依存する日本のエネルギー事情は、どうしても国際情勢の影響を受けやすいという課題を抱えています。

 そして、先にも述べましたが、出力変動が大きい再生可能エネルギーを安定的に、また有効に利用するためには、長期間の貯蔵が可能な水素に変えて活用する方法が非常に有望です。再生可能エネルギーを利用した水素は、温室効果ガスゼロ、CO₂フリーであり、私としては、エネルギーや交通、日常生活において、再生可能エネルギーを利用した環境価値の高い水素が本格的に利用される「水素社会」が早期に実現することを期待しています。

 そこで、最後に、来たるべき水素社会に向けて、県は水素関連産業の振興にどのように取り組んでいくのか、岩永部長の決意をお聞かせください。

 

答6

・国においては、平成29年(2017年)12月に「水素基本戦略」を策定、今年3月には「水素・燃料電池戦略ロードマップ」を改訂し、FCVやエネファームなどの普及目標を掲げました。この中で、製品の価格や水素供給コストの低減のための具体的な取り組みが明らかにされております。こうした流れを受け、今後、水素関連製品の大幅な普及が期待されるところです。

・県といたしましても、この国の戦略のもと、FCVの普及と水素ステーションの整備の一体的推進など、水素関連製品の普及促進に取り組んでまいります。

・また、製品の普及に伴い、本県企業のビジネスチャンス拡大も期待されます。

・県としましては、優れた技術力を有する県内ものづくり企業に対し、技術開発から販路開拓まで一貫した支援にしっかりと取り組み、水素エネルギー産業の振興を図ってまいりたいと考えております。

*正式な質疑の内容は、福岡県議会ホームページを参照してください。

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